2009年03月01日

第2子 出産記録 〜破水までの記録〜

書こうかどうしようか・・・・本当に迷ったエントリー。

いろいろ思いはあるものの、いつか誰かがこのエントリーに勇気付けられたら、いいかなと思って書きます。

2009年2月6日。19時32分。我が家に2920gの待ちに待った二人目が生まれた。

今回、何が大変だったかというと、それは妊娠35w目にして急に始まった咳である。きっかけは過去のエントリーにもあるように、新品のホットサンドメーカーを使用した際に出てきた煙を吸ったことにより、喉がイガイガ、痰が絡むようになり、咳止めの薬を飲んでいるにも関わらず咳が日に日に悪化していったのだった。喉がイガイガしたその日に受診した内科でもらった薬は咳止めシロップとトローチとうがい薬。4日経って薬がなくなっても治らない咳。既にひどい咳き込みによって、夜、横になって寝れなくなっていたので、体力がもたない・・・とすがる思いで、病院に再受診。二度目に行った内科の先生は

「え〜?治っていない?全く!?ん〜、じゃぁ、もう5日分くらいシロップ出しときましょうか?」

みたいな感じで、とても頼れる感じではなかった。でも、その時に

「金曜に呼吸器内科の先生がやってくるから、その時までに治らなかったら金曜(言われたのは月曜日)に来てみてください」と付け足された。

呼吸器内科。初めて聞く診療科目であったが、この咳の苦しさから解放されるのであれば、ぜひ受診したい、とネットで呼吸器内科を検索し、翌日に別の病院を受診した。

とっても話をよく聞いてくれる先生で、妊婦ということもあり、吟味してくれた薬を出して頂いた。
この時に懸念された原因は
A. テフロン肺(テフロンを熱しすぎるとその粒子が肺に入り、大変な病気になるらしい)
B. 血中のIrg値(アレルギー値)が高い(平均値の4倍以上)なので、アレルギーに拠る咳発作

Aはレントゲンの結果、異常なしと認められる。(この時既に約37wになっていたので、レントゲンは赤ちゃんに影響がないです とのことでレントゲンを撮った)

Bはかなりその可能性が高いとのことで「プレドニン」という妊婦でも飲めるアレルギーを抑える薬を処方される。
その他に喘息用の吸入薬(口から気管支に入れるもの)やアスベリン酸という咳止めの薬。妊娠中にこんなに飲んでいいのか・・・と思ったけど、咳から解放されないことには肋骨も痛いし、夜眠れないしで、お医者さんを信じ、飲むことになった。

2日後、再受診。

お医者さん「どうですか?」
との問いかけに
私:「症状は全く変わらずです・・・・」

そう。2日飲んだけど、咳の回数も頻度も睡眠不足も全然解消されていなかったのだ。

お医者さん:(考え込んだ後に)「これから紹介状を書きますので、そちらの病院に行ってください」
ということになった。

理由はただ一つ、私が臨月の妊婦だからだ。咳があるままにお産になってしまった時に備えて、産科と呼吸器内科の先生が揃っている総合病院の方が「いざ」という時に備えて連携プレーをとれるから、ということである。
私が妊婦でなければ、このままこの病院に通うことで咳を改善できるだろうけど、今は出産間近ということもあり最善を尽くせる体制優先にさせてもらいたい、ということであった。

先生の患者を想う気持ちもよく伝わり、その日の午前中の内に総合病院の呼吸器内科へと紹介状を持って移動した。
紹介された先生もよく患者の話を聞いてくれた上で必要な検査を絞り、診断してくれる先生だった。
ここで受けたこと。
もう一度、肺に何か異常がないかレントゲン・そして可能であればCTも撮らせて欲しいとのことだった。そしてもう一度血液検査もすることになった。
レントゲン・CTについては私が通っている産婦人科に確認して頂き、問題ないとのことで撮影となる。レントゲンやCTの技師さんたちも良い方で
レントゲンの技師さん:「肺だけに当てるから、赤ちゃんには当たらないからね。でも、念のため鉛のエプロンで守っておこうね」
CTの技師さん:「肺だけのCTが取れればいいから、肺が終わったら機械止めるからね。赤ちゃんのいるオナカはCTの機械通らないから、安心してね」

そんな感じでとても安心してレントゲン・CT撮影に臨むことができた。

1時間後に出た検査結果で・・・・
肺に異常はないこと→テフロン肺の可能性はゼロ
血液検査でやはりアレルギー値が高いこと→煙を吸ったことによりアレルギー反応が出て咳を誘発している

こう推定の元、アスベリン酸(咳止め&痰を切れやすくする)・プレドニン(アレルギーを抑える薬)・テオドール錠(気管支を広げる薬)・吸入薬(喘息用)

が処方された。

(どうにか咳が治まって欲しい・・・・)

そう願いつつ、一週間飲み続けた。症状は咳が多少治まった感じがある日もあるが、夜中に咳き込み寝れないことには変わりはなかった。

(1時間でも・・・ 2時間でも・・・)
(とにかく寝たいよ・・・)
(こんなに咳してオナカの赤ちゃん大丈夫かな?)

不安な日々は続いた。

咳がひどすぎて、臨月妊婦にありがちな尿漏れも始まってしまっていた。

2月3日 夜中
そんな最中、37週4日目の真夜中。いつものようにゲホゲホゴホゴホと咳き込んで耐え切れず、洗面所に駆け込み、吐くほど咳き込んだ。

そして次の瞬間、ジャー と。

今までにない大量の水の感触。

(・・・・まさか破水?)

一気に不安になる。ないとも言い切れない。念の為、匂いをかいでチェックしてみるが、鼻水もズルズルで詰まっていたので、よく分からない。
寝ていた旦那を起こして、産婦人科に連絡をとった。「とりあえず来て下さい」とのことだったので、サラは車で駆けつけた両親に任せ、入院セット持参ですぐ受診しにいった。
この夜の日の咳もとりわけひどく、1分に数回は咳き込んでいる状態で、全く「産める気」がしない。睡眠時間も連日1〜2時間の日が2週間ほど続いていて、体力もなくなりつつあった。

(どうか破水じゃありませんように・・・・)

願いが通じたのか、診察の結果は、破水ではなかった。

でも、今後尿漏れと思っても、何かおかしいと思えばまた受診してください、そんな感じのことを言われてNSTで赤ちゃんの元気を確認して家に戻ってきた。

私、尿漏れと破水の違い・・・分かるのだろうか!?

不安はますます大きくなる。

2月5日
昨日の夜も咳で眠れず。もうベッドで寝れなくなって2週間以上が経っていた。リビングのソファで寝るのが当たり前になり、10分単位で目が覚めては洗面所で咳込んで吐いたり、キッチンで水を飲んでみたり、ツボを押してみたり、トローチや飴を舐めてみたり。明け方4時になると、旦那が出勤の為起きてくるので、一緒に朝ごはんを食べて、朝の薬を飲んでサラが起きるまでの1時間〜2時間、なんとなく睡眠がとれれば良い方だった。
毎晩夜になると、また咳で眠れないのか・・・と夜が来るのが恐怖になっていた。

そんな中、夜中3時頃から定期的なオナカの張りを感じ始めた。眠いけど、咳で眠れるはずもなく、オナカの張りの感覚を計ってみる。10分間隔で来ているような?これは前駆陣痛なのだろうか?それともこのままお産につながるのかな・・・?
明け方、いつものように起きてきた旦那に伝える。
破水事件があったばかりでこのままお産になるのかも分からない状態だった。でも、咳もひどいし、寝れてないし、体調ははっきり言ってボロボロ。私、どうなるんだろう?
「不安だったら、午前中くらい様子見るのに会社に行かずに家にいるよ」と言ってくれた旦那に感謝しつつ、尚計測続行。オナカの張りは相変わらずあって5分〜7分間隔。オナカの痛みがある張りも始まった。

これは・・・いよいよかもしれない。

そう思うと急に活力が沸いて、入院する前に「せめて」やっておきたかったことをやる。部屋の掃除に洗濯に、自分の身支度。
ひとしきり準備が終わり、これでいつでも産院に行ける状態になって、いざオナカの張りを計測しようしたら・・・

あれ?オナカの張りはいずこへ????

どうやら、前駆陣痛だったみたいだ。

両親も毎日家に通ってきてくれてたので、旦那とバトンタッチということで、旦那はお昼前に出社していった。

ちょっと、拍子抜けな感じもしつつ、少しでも休もうとソファに横になる。

サラがボールプールのある遊び場に行きたいというのでジィジにお願いして私はまた家でしばし休息タイム。今日の予定は15時に呼吸器内科に行った後、16時半から産婦人科で週1の妊婦検診が入っていた。

お昼頃、咳き込んでまた洗面所に駆け込み、咳による嘔吐。そして、またジャーっとかなり強い尿漏れ感。
前回これで破水と間違えて病院行ったんだっけ・・とボーっとした頭で考える。
咳の度に尿漏れしてるし、もう破水か尿漏れか分からないけど、今日は産婦人科に行く日だからいいか、と思い直す。

ボールプールから帰ってきたサラは疲れてすっかり寝入って帰ってきた。
寝たままのサラにバイバイして、父と一緒に病院へ向かう。

通っていた呼吸器内科はかなり患者も多く、先生も一人一人丁寧み診てくれる方だったこともあり、待ち時間が2時間ほどになってしまった。こんなに待つなら「先に産婦人科を受診して、戻ってこようか」という案も出たのだけど、産婦人科の方は診療時間が過ぎても待ってくれるということになったので、あせってあっちもこっちもとせわしなく動かずに、当初予定通り呼吸器内科を受診してから産婦人科に行くことになった。

そしてやっと回ってきた順番。

先生:「どうですか?咳は治まりましたか?」
私:「それが・・・ほとんど変わらない・・・そして、夜寝れないのが一番困ってます」
先生:「変わらない、か〜・・・・」

しばし、考える先生。

そして、一言、言った。
先生:「念のために、血液検査を追加していいかな?」
私:「それはなんの?」
先生:「百日咳とマイコプラズマの検査で、咳が治まらないとなると、多分違うと思うけど、これも検査しておきたいんだ」
私:「・・・・はい」
先生:「そして、もし、産婦人科の先生が良いって言ったらこの薬を飲んでもらいたい。これは、百日咳やマイコプラズマにビシッと効く薬だから。」
私:「・・・・はい」

・・・・・

診療を終えて、採血しにいって、そして会計にカルテを出した。

(百日咳って何?)
(マイコプラズマって何?)
(オナカの赤ちゃん・・・・平気なのかな?)
(私、ちゃんと出産できるのかな?)
(赤ちゃんに何かあったらどうしよう????)

いろんな考えがぐるぐる駆け巡る。気が付くと涙が止まらなくなっていた。格好悪いの分かっているけど、次から次へと涙があふれて不安で不安で仕方なかった。

車をとってきた父が
「会計まだか?」
とニコニコ話しかけてきたのに、私はマスクしたまま号泣してた。

マスクが目まで隠してくれたら良かったのに。

泣いてる私に、

父:「大丈夫だよ、こういう時こそ気持ちを強くもつのが大切なんだよ。今おまえが気弱になってどうする?」

と激励してくれた。

そうだよね・・・赤ちゃんのためにも頑張るよ、、、私。

産婦人科までの道のり。頭にうずまくのは産婦人科の先生を待たせてしまって申し訳ないという気持ちと、自分の病気がなんなのかの不安の気持ちで入り混じっていた。

産婦人科に着く頃にはもうすっかり辺りは暗くなり、いつもは人がいっぱいの待合室にも誰もいないのは一目瞭然だった。自動扉を入ると、受付の方と雑談をしてる先生が目に入った。

JOJO:「遅くなってしまって本当にごめんなさい・・・」

と言うと同時に、やさしい先生の顔を見たら、また一気に涙が出てきてしまった。

先生:「どうした、どうした?何言われたの?」

JOJO:「私の咳、もしかしたら百日咳かもしれないって・・・・・」
JOJO:「オナカの赤ちゃん、大丈夫かな・・・・?先生」

先生:「えー?百日咳なんかじゃないよ、それに赤ちゃんもここまで元気に育ってきたんだから、大丈夫よ。診察して診てみようね」

5分近く泣かしてもらって、ティッシュももらって、落ち着いてから診察が始まった。
赤ちゃんは元気に育っていて、もういつ生まれてきても良いくらいになっていた。

先生:「2日前に破水のチェックしてるんだね〜。念の為、今日も診ておこうか。」

そう言われて、内診台へと上がる。

先生:「あ〜・・・・破水してるなぁ、これ。ちょっともう一人の先生呼ぶからね。」

もう一人の先生が来て、確実に破水していると診断された。

もう一人の先生:「JOJOさん、破水してるので、今日はこのまま入院になります。誰かご家族の方はきてますか?」
サラも破水から始まったので、破水の時になるべく早く赤ちゃんを生まないといけないことはよく承知していた。
父に説明し、旦那に電話し、そして着々と入院の手続きが進んだ。

あんなに不安で泣きべそだったのに、「明日には赤ちゃんに会えるんだ」と思うと、急に冷静になった。

もう泣かないよ。咳でも体力がなくても、肋骨が痛くても、頑張るよ。
もうすぐ会えるんだね、赤ちゃんに。


旦那は仕事を終わらせ、すぐに駆けつけてくれた。
父は私の夕食と、呼吸器内科で処方された薬を薬局で調達して持ってきてくれた。

一晩寝て、自然に陣痛が来なければ、明日陣痛促進剤でお産に運ぶことが決まった。また、産院の先生と呼吸器内科の先生同士で電話で話をしてくれて、もしお産の時に咳がやまなく大変な事態になった場合には、電話で連絡を取り合いながらお産を進めて頂けることになったと聞いた。

とっても心強い。良い呼吸器内科の先生でよかったと思った。
posted by JOJO at 12:59| Comment(0) | 次女 レイナのこと
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