今まで愛用していたエプソンPM-890Cに別れを告げた。この機種もちゃんと問題なく動けば大変良い機種だと思うのだが、
・紙送りローラーと思われる幅の黒い線がベッタリとつく。濃い→だんだん薄くを繰り返す
・インクが詰まりやすく、ノズルのクリーンアップをしても汚い
・白黒印刷時の黒がほとんど出なく、出てきた紙は白紙に近い(のに、ちょびちょび黒が付いているので再利用はできない)
などという症状を頻繁に起こすようになり、その度にありとあらゆるメンテナンス(手作業の掃除含む)をやってなんとか使用してきたが、それにもなんだか疲れてしまった。第一、たかがプリントに一喜一憂しながらストレスと戦うのもどうかと思うしさ。よって気分はすっかり買い替えモード。
さてさてそうと決まれば、待っているのは楽しい楽しいプリンタ選び。2年半も経てば、プリンタ事情も大きく変わっているはず。
今までアルプス・エプソン・CANONと大手メーカーのプリンタを目にしてきたから、試してみたいのはやっぱりヒューレット・パッカード。調べてみると、同社2003年9月頃に発売されたpsc2450はプリンタ・スキャナ・FAX・カラーコピーの1台4役複合機。今更だけど、時代は変わったんだなと思わされる。すごいよね、こんな多機能なのに、2万円代で手に入ってしまうんだよ。
(幸いにも?)我が家にはスキャナ、コピー、FAXのどれもない。一つ故障したら修理に出している間、全てが使えなくなるという懸念材料の残る複合機だが、どの機能も使いたいのであえて複合機を購入することにした。
ネットで下調べを行うと、psc2450の評判は上々。ただ、中には初期不良の製品に当たってしまったり、プリントされた色味に対して不満を抱く人もいるよう。しかし、お店で見たプリント後の写真見本はなかなかのもの。初期不良だって、どの製品にも可能性がないとは言い切れない。
また同製品に無線LAN機能がついたpsc2550というものも発売されていることを知る。無線LANか・・・素敵。しかし、現状では無線LANにする必要がないと考え、2450の方を買うことにした。
ヨドバシカメラのポイント24000円分を使うべく、新宿に出かける。愛想の良い兄ちゃんが、丁寧に応対してくれた。
「持ち帰れますかね?」
「お米10kg一個分ですよ〜」兄ちゃんは爽やかに笑う。
「そうですかぁ」一瞬、自分で持ち帰れる気になる。家まで約1時間もあるのに。
旦那に「持ち帰っても良い?」と電話で確認すると、
「は?冗談を。」と簡単に却下。しょうがないから配送を頼むことにした。
あーぁ、今夜セットアップしたかったのによぅ。
「では、こちらに配送しますね」と渡された控えを確認する。
商品名は合ってる。金額も合ってる。住所は合ってる。名前の漢字も合ってる。よし、と思った次の瞬間、誤りを発見した。氏名のフリガナが「フメイ ケイコ」と記されていたのだ。
フメイってどっから出てきたのよ?ひょっとして不明という意味か?不明 ケイコ。いくら読み方が分からなかったとしても、”フメイ”と入力するのはどうかと思うぞ。仮にも人の名前なんだし。
それに、なんだか行方不明者になった気分だよ。「フメイ ケイコ レンラク マツ チチヨリ」みたいなさ。ちょっとムっとして兄ちゃんに言った。
じょ:「あの、”フメイ”じゃなくて***と読みます。」
担:「あっそーなんですね!なんでフメイって入っちゃったんだろう?きっと前に入力した人が間違えちゃったのかな?アハハ!じゃ、僕が責任を持って後で直しておきます!」兄ちゃんは白い歯をキラリと光らせながら、最高の笑顔を見せた。
(アハハじゃないよ、)と思ったけど、兄ちゃんの言葉を信じてお店を出た。何より気分は良かった。だって、プリンターにFAXにスキャナにカラーコピーですもの!SOHOとしての夢が広がった思いだ。
翌朝、電話のコールで目が覚める。電話に出たのは旦那だった。
「どちらにおかけですか?いえ、うちは違いますけれど。」ガチャッと受話器を置く音。
じょ:「誰からー?」
旦那:「間違い電話だよー。フメイさんのお宅ですか?ってさ」
・・・あの兄ちゃんのキラキラの笑顔が憎たらしく思いだされた。兄ちゃんよ、オマエの責任はそんなものなのか?
(その後、運送会社に名前の訂正の電話をして、無事プリンターは配送された。)